成人式で着る振袖は、レンタルのものも増えてきましたが、「成人式当日にレンタルした振袖が届かない」などのトラブルがあったことは記憶に新しいでしょう。そんなことから「やはり振袖は自分のものを！」という方も多いようです。特に人気急上昇と言われているのが、お母様からの振袖をリメイクする「ママ振袖」。レンタルではない、しかもリーズナブル･･･そんなママ振袖についてお知らせしましょう。
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決して見劣りしないのがママ振袖
「せっかくの成人式なのに、お古の振袖では可哀そう」そう思うかも知れませんが、大丈夫です。一昔前の振袖は生地や染色がしっかりしているので、20～30年経った今でも充分通用します。本物にかなうものはないのです。特に生地の良い振袖は、写真写りが違います。成人式は大切な思い出として、しっかり記念写真を撮る方が多いですよね。一生の記念として本物の振袖を着て、アルバムに残すのも良いでしょう。
とは言っても、着物はタンスに入れっぱなしの場合シミやシワが付いているかも知れません。着物の専門家に見て貰って早目にメンテナンスをして下さい。前撮りを計画しているなら、尚更です。
一番の心配は裄（ゆき）の長さ
昭和の時代は、お嬢様はお母様よりも身長が高い方が多かったでしょう。でも平成に入るとお母様とお嬢様の身長差も少なくなってきました。「ママと同じ身長だから、洋服も共用している」という話も聞こえてきます。
ただし同じ身長でもスタイルは違う場合がありますので、注意して下さい。女性の着物の場合はおはしょりの調整で身長はカバーできるのですが、手の長さは難しいようです。手のつけ根から手首までを「裄」と言いますが、最近のお嬢様は手足が長いのでこの裄が短くなってしまうことが多いのです。裄が足らない場合は仕立て直しとなりますので、呉服店や悉皆屋（しっかいや）といった着物屋さんに相談しましょう。
シミや汚れが気になったら
着物はタンスに入れっぱなしでは、いつの間にかシミが表面に浮き出てくる場合もあります。定期的にチェックしていれば大丈夫でも、振袖は何十年も着ることがないので、大きなシミや汚れは避けられないかも知れません。
「この程度の汚れなら、水で濡らしたタオルで拭けば大丈夫？」なんてことは、絶対に止めて下さいね。正絹の着物は水や湿気を嫌います。不用意に素人が対処すると、最初は小さなシミだったものが、どんどんと大きくなってしまう場合もあるのです。着物のシミや汚れが気になったら、専門家にお願いするのが一番。甘く見てはいけません。
また専門家でも古い汚れは取れない場合があります。そんな時は模様をシミの上から書いたりしてカバーしてくれますので安心して下さい。
色が気に入らないなら変えてみることもOK
自分に似合うパーソナルカラーは人によって違います。それは親子でも同じでしょう。「模様は良いけれど、ママ振袖の色が自分には似合わない」そんな時もあります。実は着物は地色を変えることも出来ますよ。如何ですか？薄い色から濃い色はもちろん、その逆もOKです。自分の好きな色、顔映りの良い色を選びましょう。
ただし専門の職人さんに依頼しなければ出来ませんから、時間に余裕を持って注文して下さい。目安は4～6ヶ月。成人式に着たいなら夏には決断する必要があります。そして着物の色が変えるなら、重ね衿や帯揚げ、帯締めといった小物もチェンジした方が良い場合もあるので意識しておきましょう。
思い出のママ振袖を着るのは誇り
振袖を大切に保管してくれたからこそ、次の世代に着ることが出来るママ振袖。これは誰にでも可能なことではありません。振袖が良質であり、尚且つお嬢様が生まれなければ、お母様の振袖はタンスの肥やしともなってしまったかも知れないものなのです。ママの思い出の振袖を着られれば、お母様やお婆様はもちろん、振袖も喜んでくれるでしょう。
成人式をママ振袖を検討しているなら、まずは専門家に直接相談に行きましょう。頭で考えても始まりません。その時は、お嬢様とご一緒に。振袖や帯、帯揚げや帯締め、重ね衿などのコーディネイト小物一式も忘れず持って行くとスムーズに行くのでおすすめです。
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