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着物を仕舞う和箪笥(たんす)、きちんと使っていますか?

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タンスにも色々な種類があります。Yシャツやブラウス、ズボンや下着といった衣類を収納する整理箪笥、食器を入れる茶箪笥、薬局などで使っている生薬を入れる百味箪笥、そして着物専用の和箪笥です。今回は知っているようで知らない、和箪笥の使い方についてご紹介します。

【和箪笥の引き出しに入れる順番、大丈夫ですか?】

和箪笥にもタイプが色々ありますが、一般的なものは上下二つに分かれて、上台は観音開きの戸が付いていて、下台は整理箪笥と同じに引き出しが数段付いているものです。

上台の観音開きの戸の中には、数個の衣装盆(いしょうぼん)が入っています。この衣装盆の上段には留袖や訪問着といった礼装一式を入れるのが良いでしょう。次の段には、準礼装となる訪問着、付け下げ、礼装用の袋帯などを、さらにその下段には夏用・冬用の喪服一式を入れます。

衣装盆は底が約10~13㎝と浅いために、衣装も2~3枚程度しか重ねて入れられません。そのため盆全体が軽いので、女性にも扱いが楽なのです。箪笥の中から衣装盆ごと簡単に出し入れが出来きますから、冠婚葬祭1セットを衣装盆に入れておけば、着物や小物をあちこち探すこともなく済み、とても便利と言えます。また通気性が良いように衣装盆の上にも広い空間がありますから、フォーマルな衣装を保管するのに向いているのです。

下台の深い引き出しにも順番があります。一番上の引き出しに入れるのは、染めや無地といったお洒落に着る着物です。その次は紬(つむぎ)で、羽織やコートはさらに下段となります。その次に名古屋帯や半巾帯などカジュアルな帯を入れ、更に下段は長襦袢などの下着類、最後はウールや浴衣です。ウールなどは虫が付きやすく防虫剤も臭いがきつい場合があるので、出来るだけ他の着物と離して保管する必要があります。

引き戸で左右に開けられるスペースがあれば、和服用のハンドバッグなどを、帯締め、帯揚げなどの小物は小引き出しに入れましょう。

【桐の箪笥は扱いに要注意】

箪笥の素材にも色々ありますが、和服にピッタリと言われる桐箪笥には、特別な注意が必要なのです。まずは「手あかが付きやすい」ということ。汚れたり濡れたりしている手で箪笥を不用意に触るのはもちろんですが、素手で箪笥に触れるのも避けた方が良いと言われています。桐の箪笥の引き出し開閉などは、引き手金具を使い、できるだけ生地に触らないようにして下さい。

設置場所にも気を配ります。直射日光を避けて、水平に置ける場所を選ばなくてはいけません。壁にピッタリ付けると通気性悪くなりますので、箪笥の背部や脇部にも風が通るように、それぞれ数センチ離すと安心です。また観音開きをする上台は、左右に空間がないと完全に開かないので衣装盆の出し入れも不便ですから、利便性のためにも周りから少しだけでも離した方が良いでしょう。

桐はどんなに気を使っても、年月が経つと黒っぽく変色してしまいます。これは外観だけの問題なので、外が黒ずんでも中の衣類は大丈夫ですが、変色が気になるのであれば油単(ゆたん・布で作られたカバー)を掛けるのも一つの方法。変色を完全に防ぐことは出来ませんが、変色するスピードを遅くすることは出来るのです。

実は桐箪笥は「削り直し」が出来ます。他の材質の箪笥では難しいのですが、桐は柔らかいので、表面の汚れを取り、その後削り直すと元々の木肌が表れるのです。専門家に依頼して塗装や金具交換などをすれば、新品同様の桐の箪笥に生まれ変わると言われています。

とは言っても、何度も表面を削ると箪笥の板は薄くなります。薄い板の箪笥は、桐箪笥としての効果・効用もダウンする可能性がありますから、むやみに削り直しをすることはおすすめしません。
直射日光を避け油単を掛けて、素手で触らず丁寧に扱うことが、桐箪笥を長持ちさせるコツ。三代は受け継がれると言われる桐箪笥ですから、大切に使いましょう!

 

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