「カイセキ料理を食べに行きましょう」なんて、お友達からお誘いを受けることもあるでしょう。「カイセキ料理」は「懐石料理」と「会席料理」があるの、ご存知ですか?
どちらも和食ではありますが、少し意味が違います。特に「懐石料理」ともなれば、それなりのマナーもあるので要注意なのです。
今回は「懐石料理」に誘われた時のポイントをお知らせしましょう。ちょっと知っているだけで、恥ずかしい思いをしなくても済むかも知れませんよ。
目次
1.「会席料理」と「懐石料理」の違い
「会席料理」は、宴会とも言えます。お酒を飲むことが主流なので、最後に「ご飯」と「汁物」が出るのが一般的です。日本料理屋さんや割烹料亭で提供される、気取らない和食コースとも言えます。
「懐石料理」は、茶道の一つ。薄茶(うすちゃ)や濃茶(こいちゃ)といったお茶をいただく前の食事です。「空腹では、お茶の味が楽しめない」ということから、一汁三菜の比較的軽いお食事を用意されます。お酒も出ますが、基本的には主役は「お茶」となりますから、最後に「お茶」と「お菓子」が出るのです・
2.懐石料理の時は、持ち物を確認しましょう
最近はお洒落な雰囲気として「洋風懐石」や「欧風懐石」といったお店も出てきました。こちらにお出かけする際は、御食事だけなので、色々気を配ることは必要ありません。
問題は「京懐石」といった、本格的な高級懐石料理のお店です。こちらに行く場合は、持ち物に注意して下さい。
※お店の名前が分かったら、HPなどでチェックしましょう。
①履き替えを用意する
着物を着て行く時は「白足袋」を用意します。とは言っても、足袋を履き替えるのは難しいですから、白足袋の上に足袋カバーを履いて、お店に付いたら足袋カバーだけを脱ぐとスマートです。
洋服の場合は、白ソックスを持参します。「最初から白いソックスを履いて行けば良い」と思うかも知れませんが、自宅から白ソックスを履いて行くのはNGです。「先方に着いたら、綺麗な履物に履きかえる」というのが本来の目的なので、注意しましょう。
お店によっては、入り口近くに小部屋がある場合があります。履物の履きかえや荷物の整理は、そちらで行いますので、お店の方に案内された時は、遠慮せず利用して下さい。履き替えの時間を考えると、お店には、予約時間よりも15分位前に着くようすると慌てずに済みます。
脱いだ足袋カバーを入れる「足袋入れ」を事前に準備していくと、お洒落です。また白ソックスを持っていく時も、足袋入れを利用するのも良いでしょう。
②懐紙(かいし)・扇子も自分用のものを持参
懐紙・・・和紙を二つ折りにしたものです。お茶席では必需品となっています。お店でも用意してくれますが、1セット自分用のものを持っていると「大人の女性」というイメージで素敵ですよね。デパートでも茶道具店でも買うことができます。真っ白なものが多いですが、季節の柄が入った懐紙を使うのも楽しいものです。
懐紙は汚れを吸い取ったりする時に使います。一度使った懐紙はゴミとなりますから、自分で持ち帰る気配りが必要です。小さなビニール袋も数枚用意して下さい。
扇子・・・お茶席に使う扇子は、涼を求めて扇ぐものではありません。挨拶などに使うもので、一般の扇子よりも一回り小さくなっています。
茶扇子をバタバタさせるのは、みっともないと言われていますから注意しましょう。
3.どんな着物を着て行ったら良いでしょうか
例えば、何かの記念の集まりのお食事会であれば、その会に趣旨によって着物の格を考えなくてはいけません。でも、普通の食事会であれば、いくら懐石料理とはいっても、あまり仰々しいものはやり過ぎでしょう。留袖や訪問着は、少し格が高すぎるので、周りから浮いてしまう場合があります。
お茶席と同じと考えて、色無地や江戸小紋に名古屋帯を合わせるのが無難です。無紋でも良いですが、付けるとしたら一つ紋までとしましょう。
お友達同士で集まるなら、小紋もお洒落です。総柄の華やかなものよりも、飛び柄の方がその場の雰囲気に合いやすいかも知れません。
4.まとめ
茶道とひと言で言っても、「表千家」や「裏千家」など流派も様々で、マナーも分かれます。お食事の方法が分からなければ、お店の方に聞いても何の問題もないので、安心して下さい。
せっかくの懐石料理なら、和服で出掛けてみませんか?その場に合った装いでお食事を楽しみましょう。
浅草 着物販売 なら着物専門店ならではのご案内ができます