今回は、「自分に合った着付け教室」を選ぶ初心者用のポイントをお知らせします。参考にして下さい。
目次
1.本当の初心者なら、着物の準備から学ぼう
着物は「着付け」だけができれば、着られるものではありません。まずは準備が必要なのです。「半衿を付けられますか?」と聞かれて、「?」と思うなら、要注意。本当の初心者なので、着付け教室も「半衿付け」から教えて貰えるコースを選びましょう。
着物は、着物の下に「長襦袢」を着ます。この長襦袢には衿がありますが、この衿に直接半衿という衿カバーを縫いつけるのが「半衿付け」なのです。「長襦袢の衿だけではどうして駄目なの?」と思うかも知れませんが、半衿には「衿芯」が付いているので(もしくは、半衿と長襦袢の間に衿芯を入れる)、半衿を付けることで衿元がしっかりとして、スッキリ着物を着ることができます。
また、汚れたら半衿も新しい物と交換できるので、衿元がいつも綺麗な状態で着物を着ることが出来るのです。着物を着る際は、事前にこの「半襟付け」をしなくてはいけません。慣れている方でも10分、慣れない場合は30分以上掛ることもありますから、着付けを習うなら、しっかり半衿付けも身に付けておきましょう。
着付けのレッスンでは、できれば実際に半衿を縫いつける授業があるコースを選んで下さい。教科書で見るだけでは、初心者がその後一人で綺麗に半衿を縫いつけるのは難しいものです。実物を縫って、先生から半襟付けのコツも教えてもらいましょう。
※「浴衣を着た時は、そんな半衿なんて面倒なものはなかった」と思う方もいらっしゃるでしょう。浴衣は基本的には肌襦袢の上に直接着るため、長襦袢は使いません。長襦袢を着ないということで、当然半衿はありませんが、普通の着物は必ず長襦袢を着るので半衿は必須なのです。
2.着物教室に通うと、色々買わなくてはいけないの?
「着物教室に行って、色々な物を買うことになった」という話は聞きます。この「色々な物」というのは、着物や帯といった高額な品もあれば、着付けに必要な道具が含まれる事もありますから「買う」という事をネガティブに受け取るのはやめた方が良いかも知れません。
初心者は何も持っていない場合があります。いくら着付け教室が「受講料無料」とか「手ぶらでOK」と言っていても、実際自分が着物を着るとなると、何もなくて良い訳ではありませんよね。着物や帯はもちろんですが、帯締め、帯揚げだけでなく、長襦袢や肌襦袢といった下着、着付けの為の道具・腰紐や帯板、帯枕、伊達締め、足袋etcが必要です。
その他にも着付けの際に持っていると便利なコーリンベルトやクリップなどもあります。更にお出かけするなら着物専用のバッグやコートなども必要となるのです。
着物の小物は、ご自分では持っていなくても、お母様や叔母様(伯母様)、お婆様に確認すればお持ちの場合もあります。まずは何が必要か、何が足らないかをチェックしてから、着付け教室や呉服屋さんに相談しましょう。すれば無駄な出費は避けられますから、後々不満に思うことも少なくなりますよ。
3.何を習いたいのかを決めておきましょう
基本的に着物だけを着るなら、フォーマルでもお洒落着でも着物の着付けは、あまり変わりません。大きく違うのは、帯結びです。ちょっとしたお出かけに着物であれば、名古屋帯を使った一重のお太鼓結びが一般的ですが、結婚式や各種式典に着るフォーマル用の着物となると袋帯で二重太鼓を締めなければなりません。どちらも「太鼓結び」でありますが、使う帯も違うので、結び方も違います。
また、普段着用に着るカジュアルタイプなら、半幅帯を使うことも多く、これは「太鼓結び」ではなく文庫や貝の口など、スッキリとした帯結びでOKなのです。
「袋帯」「名古屋帯」「半幅帯」の基本的な結び方を覚えれば、「自分で着物が着られる」ということになります。この三つを重点的に習うと良いでしょう。
※着付け教室によっては、「福良雀」や袋帯を使った「文庫」、「立て矢結び」などを練習するコースもありますが、これは振袖などの華やかな帯結びなので、普通ご自分で結ぶ時は使いません。
4.まとめ
着物が一人で着られるようになると、着物生活も幅広いものとなります。お芝居やお友達とのお食事会にも、気軽に着物を着て行ってみましょう。新しい自分が発見できるかも知れませんよ。
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